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価格:3990円
名匠・黒木和雄監督が『TOMORROW 明日』『美しい夏・キリシマ』に続く戦争レクイエム三部作完結編として、井上ひさしの同名戯曲を映画化したヒューマンドラマの秀作。取り組んだ原爆投下から3年後の広島、愛する者達を一瞬の閃光で失い、自分が生き残っていることに負い目を感じ続けている美津江(宮沢りえ)の前に、原爆資料を収集している木下(浅野忠信)が現れた。彼に心惹かれながらも恋心を押さえつけようとする美津江を父(原田芳雄)は常に励まし続けるのだが……。 出演者は3人(戯曲では父娘のみだった)というシンプルな構成の下、広島弁での父娘の心和む会話を連鎖させながら、ドラマはほのぼのと、しかしあくまでも原爆の悲劇を機軸にした切なく悲しいものとして進められていき、その中からやがて未来の希望がかもし出されていく。飄々とした父を好演する原田と、清楚な美しさを自然に体現する宮沢とのコンビネーションが素晴らしい。宮沢は本作でキネマ旬報主演女優賞を受賞した。(増當竜也)
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広島の悲劇に関しては、「夕凪の街 桜の街」という傑作が昨年劇場で公開され、今年DVDとして発売された。その「夕凪の街」編の主人公皆実がしきりに死んだ人に申し訳ない、自分はこの世にいてはいけない、と痛切な告白をしていたが、本作は原爆の被害者がどうしてそう思い込まなければいけないのかがよくわかる映画だ。なぜ主人公(宮沢りえ)は自分は幸せになってはいけないと考えるのか、1945年8月6日広島で何があったかを、1948年夏というまだ広島が復興からはほど遠い時点で回想シーンを交えながらじっくり描いている。ピカの被害者が自分を責めざるを得ない悲劇が何万とあったことを日本人は忘れてはいけない、というメッセージが強烈に伝わる。原作は井上ひさしの戯曲で、映画もほとんど娘(宮沢りえ)と娘の男性(浅野忠信)を思う気持ちがきっかけで実体化した死んだ父(原田芳雄)の室内での2人芝居に終始するが、長まわしの多用、狭い室内でも絶妙な動きを示すカメラ、そのカメラの枠に人が入ったり出たりする計算された動き等、室内劇の映画化として一級の出来だ。2人の演技の集中力にも驚嘆する。印象的なのは室内のシーンだけではない。中でも、・・・

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